みつるの読書部屋

いのち短し読書せよ大人!

『東大読書』(西岡壱誠/東洋経済新報社) ― ボーっと読書してんじゃねーよ!

こんばんは、扇町みつるです。

読みたい読みたいと思っていた『東大読書』を読みました。

私の頭とは遠い遠い世界にいる東大の学生さんがどういう読書をしているのかという興味や、せっかく本を読むのだから、その知識を出来るだけ吸収したいという思いから読みました。

 

「じとうりょく」?「じがしらりょく」?いいえ、「じあたまりょく」です

『東大読書』に限らず、いろいろな書籍に「地頭力」という言葉が出てきます。

この言葉を最初に見たとき、守護・地頭の地頭が浮かびました。

地頭(じとう)は、鎌倉幕府・室町幕府が荘園・国衙領(公領)を管理支配するために設置した職。地頭職という。守護とともに設置された。

(Wikipediaより)

「じとうりょく」って一体なんやねん。今更荘園支配の力を高めてどうするんじゃ。

そんなわけあらへんやろ〜チッチキチー

 

「じあたまりょく」というようですね。

1 大学などでの教育で与えられたのでない、その人本来の頭のよさ。一般に知識の多寡でなく、論理的思考力やコミュニケーション能力などをいう。「地頭がいい」「地頭を鍛える」
2 かつらなどをかぶらない、そのままの髪の頭。地髪 (じがみ) 。

1の方の意味です。

『東大読書』を読むと、「読む力」と「地頭力」が鍛えられるそうです。

 

能動的に読書しよう!

『東大読書』では、能動的な読書をするために様々な読み方が提示されています。

 

装丁読み:本のカバーや帯から情報を得て、どのような本なのか推測する。

仮設作り:本を読む目的や、その道筋、スタート地点をはっきりさせる。

取材読み:ひとつの文章から沢山のことを考える。

質問読み:書かれていることを鵜呑みにせずに質問を考える。

追求読み:自分の中で問いを立てる。

整理読み:作者は要するに何を言いたいのか考える。

 

要は、何も考えずに文字を追って分かった気になるのではなく、よく考えながらよみましょうということですね。

その他、2冊の本を同時並行して読む「パラレル読み」や「クロス読み」などについても書かれています。

 

付箋に書き出す

本書では、上記の読み方をしていく中で付箋に書き出すことが推奨されています。これが本書の肝になるのかと思いますが、学生ならまだしも自分の時間の少ない社会人には実践する余裕がある人は多くはないかもしれません。

しかし、考えながら読むという感覚をつかむために、読書初心者は一回少しずつでもやってみるのもいいかもしれません。

 

「大人のための読書の全技術」との共通点

東大の先輩である齋藤孝先生も、読書術に関する本を出しておられます。

さすが東大繋がり、とでも言いましょうか、いくつか共通点がありました。

本のカバーや帯、目次を読んで情報を得ること、本を読む目的を設定すること、要約することなどです。

その他、「いろいろなジャンルの本を読む」ということも、両者が書いています。

mougibook.hatenablog.com

 

私も結構ボーっと読み流してしまうことがあるので(知識不足でよく分からないようなところなど)、もっと能動的に読まなければと気持ちを新たにしました。

「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書

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目次
はじめに 偏差値35だった僕を変えてくれた「東大読書」
・「地頭力」は「本の読み方」を変えるだけで鍛えられる
・受け身の読書から「能動的な読書」へ
・東大生はみんな「能動的な読書」をしていた
・本と、とことん議論する
・本書で鍛えられる5つの力

PART1 地頭が良くなる「東大読書」の5ステップ

STEP1 仮設作りで「読み込む力」が劇的に上がる
 ――東大生は「読み始める前」に考える
1 「読み始める前の準備」で、読解力は劇的に上がる!
2 装丁読みで「少ない情報から中身を推測」する
3 仮設作りで「本の全体像」と「自分の現在地」を明確にする

STEP2 取材読みで「論理の流れ」がクリアに見える
 ――東大生は「読者」ではなく「記者」になる
1 「記者」になったつもりで読むと「記憶」も「理解」も深まる
2 質問読みで「情報」を「知識」に変える
3 追求読みで「自分で考える力」を鍛える

STEP3 整理読みで難しいことも「一言」で説明できる
 ――東大生は立ち止まりながら読む
1 整理読みとは何か?
2 要約読みで「一言でシンプルに表現できる」ようになる
3 推測読みで「次の展開」を予測できるようになる

STEP4 検証読みで「多面的なモノの見方」を身につける
 ――東大生はカバンに「2冊の本」を入れている
1 本は「2冊同時」に読むことで効果が何倍にもなる!
2 パラレル読みで「別の切り口から考える力」を身につける
3 クロス読みで「思考力」と「幅広い視点」を身につける

STEP5 議論読みで本の内容を「ずっと記憶」しておける
 ――東大生は「アウトプット」を重視する
1 「読みっぱなし」は効果半減
2 3種類の議論読みで「いつでも思い出せる」ようになる

PART2 東大流「読むべき本」の探し方

METHOD0 「得るものが多い本」をどう探すのか

METHOD1 売れている本・ベストセラーを選ぼう!
1 なぜ「ベストセラー」なのか?
2 ベストセラーは「毒」か「薬」のどちらかだ
3 ベストセラーは「次の本」への道しるべになる

METHOD2 信頼できる人のレコメンデーション
1 他の人に考えてもらう、とは?
2 知り合い以外に教えてもらう方法

METHOD3 時台を超えて読み継がれている古典
1 時台を超えた価値がある
2 「今の考え方」のベースになっている

METHOD4 今年のメインテーマを決める
1 「今年のメインテーマ」
2 10冊読める期間で区切ろう

MEDHOD5 「読まず嫌い」を避ける
1 知識は深いほうがいい?広いほうがいい?
2 「読まず嫌いチェック表」の作り方

特別付録 「読む力」と「地頭力」をいっきに鍛える
      東大読書/東大選書のポイントを一挙に掲載!

おわりに