『語彙力こそが教養である』(齋藤孝) ― 「マジで」「すごい」のその先へ
こんばんは、扇町みつるです。
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読書をしないと、と思ったとき『大人のための読書の全技術』と共に手に取ったのがこの
『語彙力こそが教養である』(齋藤孝/角川新書)だった。
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「マジ」「すごい」は語彙の敵
普段、ざっくばらんに会話をしていると、どうしても「マジで?」「すごい!」のような言葉でいろいろ済ませてしまいがちである。そうすると、語彙は身につかない。
下手をすると時と場所次第では、知識レベルを下に見られかねない。
少ない語彙で表現することは、たしかに便利です。言いたいことはなんとなく伝わりますし、わざわざ難しい表現を使わなくとも、コミュニケーションは成立します。親しい間柄であれば、あいまいなニュアンスを共有することで、より仲間意識も強くなるかもしれません。
ただし、その便利さと引き換えに、あなたは「本当の自分よりも低いレベルに見積もられてしまう」という大きな代償を支払っています。というのも、人は無意識のうちに語彙を通じて「相手のレベルや知性」を判断しているからです。
なので、語彙を身につけましょう。と謳っている。
本来、語彙を身につけるには、その言葉が含まれている文章ごと文脈のなかで覚えるほうがずっとラクです。
「耳で聞いた単語を反射的に漢字変換できるかどうか」が、自分の語彙力を測るひとつのポイントです。
私たち大人が目指すべきは、ペーパーテストのように「正しい意味を説明できる」ことではなく、「正しい文脈ですぐ使える」こと。
なお、本書の中でも著者の齋藤先生は読書を「インプットの王道」として推奨している。
なんとなくSNSを見ようとする手を止め、オフラインの読書に切り替えましょう。
しかし、スマホは全く触るなというわけではなく、もし分からない言葉に遭遇したら、パッと検索して調べましょうとも書いている。
あとは何かを説明する時など安易に「すごい」などの単語を使いそうになったら、もっと具体的な言葉で説明するよう心がけるようにしたり、日頃の会話でも、「すごい」「マジで」で済ませぬようにしましょう、としている。
これらも、ごくシンプルな方法ではあるが、しっかり実践しようとするとなかなか難しかったりもする。しかし、少しずつでもやっていけば変わっていけるのではないか、読書をしていこうと思い立った私にはとても良い入門書となった。