みつるの読書部屋

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『なめくじ艦隊』(古今亭志ん生/ちくま文庫) ― 「いだてん」サイドストーリー?

こんばんは、扇町みつるです。

『なめくじ艦隊』(古今亭志ん生/ちくま文庫)読了しました。

本書は、志ん生が語った半生をお弟子さんが文字化したものです。口述筆記というやつですね。

 ものすごく貧乏だったのに、悲壮感が感じられずあっけらかんと語られている。若い頃はお酒はもちろん博打もかなりしたようですが、博打で儲けられるということはない、という境地に達し、下手をすると一家離散にもなりかねないような状況を乗り越えたのがすごいなと思いました。

その”あっけらかん”はお嬢さんの美濃部美津子さんにも受け継がれています。

まるで「いだてん」サイドストーリー

今年の大河ドラマ「いだてん」では、日本で初めてオリンピックに出場した金栗四三や、東京オリンピック招致のストーリーが柱となっていますが、ストーリーテラーとなっている古今亭志ん生のストーリーも描かれています。

 

老年の志ん生をビートたけしさんが演じ(ほぼ落語シーンで語りの役割)、若年期は森山未來さんが演じています。

先日読んだ『志ん生の食卓』もそうだったのですが、文章を読んでいて、脳内でビートたけしさんの声で再生されました。

mougibook.hatenablog.com

今回は更に、いろんなエピソードが森山未來さんorビートたけしさんで映像で脳内再生されました。

奥さんの嫁入り道具を1週間ですべて質に入れ、お酒を飲んでしまった志ん生、なめくじ長屋でなめくじと格闘する志ん生、このあたりは森山未來さん。

終戦後、満州引き上げのあたりはビートたけしさん。

 

大河ドラマや朝ドラで、続編やサイドストーリーをやることがあるのですが、ぜひぜひ本書を基に映像化して「志ん生物語」を正月時代劇あたりでやってほしいものです。

NHKさん、宮藤官九郎さん、よろしくお願いします!

なめくじ艦隊―志ん生半生記 (ちくま文庫)

なめくじ艦隊―志ん生半生記 (ちくま文庫)

 

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